介護の仕事初日曜勤務
今日は初の日曜勤務だった。
サービスもスタッフも少ないから楽勝だなぁ〜と思っていたけど、これがめちゃめちゃ忙しかった。
夜勤さんが帰ったあとは二人のヘルパーだけになった。
一人は事務所で電話番やら来客の対応をしなくゃいけないから、動けるのは一人しかいない。
私は書類整理があったので、おばさんヘルパーがサービスに行くことになった。
おばさんは「アンタは座っちょってよぉ、私が動けばいいけん」と言っていたが、二枚舌おばさんなので後々がコワイなぁと思いつつ事務所番をした。
日曜とはいえ、掃除のサービスが入ってる方がいるし、排泄介助にお休みはない。
おばさんはマツさんの掃除に行った。
マツさんは一見ヨボヨボのおじーさんだけど恐ろしく細かい人。
慣れたおばさんヘルパーには心を容しているみたいだけど、私のように新入りの若造には厳しい。
掃除のやり方にも目を光らせているので時間をかけてゆっくりやらなければいけない。
その反面とても情が深く、掃除が終われば「お茶飲みなさい」「バナナがあるけん食べなさい」と優しい言葉をかけてくださる。
いつも、正直早く次へ行きたいところだが、その優しさが嬉しいのと断るのがコワイのとが重なって結局ご馳走になり、さらに長引いてしまう。おばさんがマツさんのお部屋に行ったので当分は帰って来ない。
私は玄関の来客を気にしながら書類を整理していた。
キクエさんのコールが鳴った。
手元の受信機で音を消してもコールが鳴り止まない。
キクエさんは誰もこないから押し続け、私も消すため押し続ける。
コントみたいな状況だけど、二人とも必死で連打していた。
私は事務所を出れないので、おばさんの携帯に連絡。同じ建物にいるのに…。キクエさんからコールがあったことを知らせる。
私が動けないのでおばさんが掃除の手を止め、キクエさんの部屋へ走る。
その間もコールの鳴り続ける受信機を消し続けていた。
しまいにはうるさすぎて受信機の電池外したケド。
こんな具合にスタッフがいないと遠回りをしてコール対応しなくちゃいけない。
体は楽だけど神経がすり減る。
おばさんに動いてもらうのは気ぃ使うし…。
午後はさらに最悪だった。
おばさんは散歩好きのカネオさんヨシさんと外へ出掛けられた。
私は事務所番。
タカミさんがやってきて「あのおばあさんが部屋の出口に座り込んじょーなぁよ」あちゃぁ〜。
「いま私一人で動けんけん、帰ってきなったらすぐ行きますね」ジリジリしながらおばさんたちを待つが帰ってくる気配はない。
またおばさんの携帯に連絡、「すぐ帰るね」と言われたものの一向に帰ってこない。
今度はタニさんがやってきて「おばあさんが呼んどられますよ」もうホント、どうしたらいいの〜。
素敵なエプロンを付けたタニさんに事情を説明し、事務所番をお願いした。
いざキクエさんのお部屋へ向かいだしたら散歩チームが帰ってきた。
おばさんヘルパーに事務所をお願いし、いざキクエさんのお部屋へ。
キクエさんは半ケツで床に座っておられた。
状況をみると排便があった様子。
間に合わなかったのかリハパン内に便があり、ポータブルにもしっかり排便してあった。
大成功なんだけど、このあとの処理ができなかったみたい。
一生懸命オシリを拭かれたよーで、手には便がついていた。
リハパンとズボンをはいてもらい、手をキレイに拭き、お茶を飲んでいただいた。
「キクエさん、大変だったでしょ。でも便が出てよかったですねー。しかも一人で行かれてすごいわぁ」
「まぁあ、アンタは親切な奥さんやねぇ」よかったぁ、一件落着。
こんな一日で気持ちが休まるときがなく、帰ったらグッタリしてしまった。
私は利用者さんと接している疲れのほうが心地イイなぁと実感した一日だった。