「看護」と「介護」
看護界の一部には、介護は看護の中に含まれるとして、看護という言葉で充分代用できるという声もあります。
ただし、介護という言葉は、看護師や看護界が作り出した言葉ではありません。
『介護という言葉の元々の出自には、看護とこれを区別するような専門性、特定の業務内容とその位置づけについての専門的な定義はない。』
ただ、流布するようになって、介護福祉士、訪問介護(ホームヘルパー)のワークの内容をいうのに、従来の介助よりも、適切であるとして、介助という身体的な行動援助よりいささか広い範囲で使えるということで、重宝なものとして用法が広まってきているのが現状です。
なお、「介護」という単語は、介護用品メーカーであるフットマーク株式会社の代表取締役・磯部成文(いそべしげふみ)氏により「世話をする側とされる側のお互いの気持ちの交流を考えて『介助』と『看護』を組み合わせて作った造語」であり、1984年に同社により商標登録されています。