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最新記事【2006年05月20日】

今日の一番の仕事はYさん。
「おはようございますお掃除に来ましたぁ」と部屋へ入ると、黒革のゆらゆら揺れる椅子で小説を読んでいたYさん。
「お願いしますね」と穏やかな笑顔で迎えて下さるが瞳の奥がキラリと光る。
日本酒とタバコを愛する物静かな紳士だけど、チェックはかなり厳しい。
窓を開けて掃除を丁寧に、埃と音をたてないよう神経をとがらせながらさせて頂く。窓拭きをしはじめると「そこはこないだしてもらったからコーヒー煎れてください」その言葉で掃除を終え、コーヒーを慎重にカップ八分目まで煎れる。コーヒーにOKが出たので終了。

神経使って疲れたぁ〜。でもYさんの感謝の笑顔で疲れはだいぶ取れたみたい。

続いてSさん。三日にあげず美容院に通い爪にはマニュキアを塗り、いつもお洒落な服とブローチでビシっとキメているおばあさん。
「掃除はいいわよぉ」と予想どおりの応えだけど、少しだけとお願いして床拭きと茶器洗いをさせて頂く。「新しいコーヒー煎れといてくれる?」Sさんもコーヒーが大好き。
今日は誘いがなかったからご馳走はないみたい。いつもは「貴女も飲みなさいよぉ」って半ば強引にご馳走してくれるんだけどなぁ。
甘栗1個を「コレあげる」と満面の笑みで手渡され、心がポッと暖まる。やっぱSさんて素敵なんだよなぁ。ポットにコーヒーを煎れいつでも飲めるようにセットしておく。冷めないうちに飲んでね、と心の中で言いながら退室。

こないだ入所されたKさんが待ってるハズ。
急いでお部屋を尋ねると「あら〜奥さん、来てくださったんやねぇ」何度も言うけど私は独身だっつーの。まぁいいけどね。
お部屋のポータブルトイレにゆっくり座って頂く。ジャ〜…ジャ〜…「私が拭きますけんねぇ」ペーパーを渡すと折れそうに曲がった身体を一生懸命動かして拭いておられる。
九十歳半ばのKさんが、自分でできることはしようとゆう強い気持ちを常に持って生きておられる姿。

そうゆう日常に私がサポートさせて頂けることが、本当に本当に嬉しい。私の知らない時代を生き抜いてきた人生の先輩だもん。その方のこんな姿見てたら尊敬せずにはいられない。こんな気持ちになれるなんて有り難いよなぁ。

そんなこんなでバタバタしてるうちにもう昼ごはん。

食堂のテーブル拭いてお茶の準備。食堂のオバサン、今日は私しかいないのをいいことに手抜きしてる。
汁椀もセットしとけよぉ。食事マズイんだからせめて最低限の仕事はやってよね!
ムッとしながらお茶と汁をセットしてると、次々とみなさんが席につきはじめる。
ごはんを入れてもらい「お待たせしました、お食事です」とひとりひとりに配膳をする。
私ひとりで三十人弱の配膳は、相当ツライ。つうか待ってる方もツライよね。
事務所で記録に没頭してるおばさんヘルパーに助けを求める。いつもなら配膳してから記録してるクセに、私ひとりだから押しつけるつもりだな。だからおばさんは嫌なんだよ。コワイ上司がいたら必要以上に働いてんじゃんよぉ。人出がないときにこそ働いてください。はぁ〜お腹すいた…。

自分らしく介護

自分らしく介護は介護ヘルパーゆきちの介護日記です。


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